株式会社アック
工事・施工

ベランダ防水

ベランダ防水

建物のベランダやバルコニーは外壁や屋根のように日光や風雨の影響を直接受ける箇所であるため定期的なメンテナンスは欠かせません。外壁や屋根と同じように塗装も徐々に劣化し、雨水が染み込むことで雨漏りの原因にもなりかねません。もしベランダで洗濯物を干したり、バルコニーの掃除をしているときに汚れや塗装のひび割れが気になってきたら株式会社アックまでご相談ください。ひび割れなどからの雨水の侵入と、それを原因とする雨漏りを防ぐためにも劣化症状へ早めの対処を行うことが重要です。

株式会社アックではベランダやバルコニーの劣化症状を確認し、長年の施工工事のノウハウから状況に合わせた最適な防水工事を提案・施工いたします。

ベランダ防水工事の耐用年数

ベランダやバルコニーに施す防水工事には耐用年数の目安があります。例えば施工方法にもよりますが、ウレタン防水施工で8~10年、FRP防水施工で10~12年程度と言われています。また5年程度の短期間でトップコートの再塗装を行うなど定期的なメンテナンスを施すと耐用年数を伸ばすことにも繋がります。

FRP防水工事

もし新築から10年近く経過しており、メンテナンスをしたことがないという建物でしたら一度株式会社アックまでご相談ください。現在の状況を確認し、必要な対処やメンテナンスについてご提案します。

ベランダ防水工事

ベランダ・バルコニーの防水工事の工程は、洗浄・下地調整、プライマー塗布、トップコート塗布の3ステップで進みます。いずれの工程も高い技術とノウハウを必要とする作業です。

高圧洗浄・下地調整

ベランダ防水工事

ベランダ・バルコニーに付着した汚れやカビ、苔などを高圧洗浄機の力で洗い流します。汚れが残るとプライマーや塗装の定着が悪くなるので、丁寧に洗浄を行います。

ベランダ防水工事

洗浄後、雨漏りの原因となるひび割れ部分の補修を行い、水溜りが出来やすい凹み部分は埋めて周囲と均一にします。さらに目地の撤去など、全体が平滑になるよう下地の調整を行います。

プライマー塗布

ベランダ防水工事

プライマーを塗布し、防水工事を行った後トップコート塗装の作業に入ります。トップコートは繰り返し2回塗布することで厚い塗膜を形成します。トップコートは分厚く施工することで紫外線を防ぎ、防水層の劣化を遅らせます。そのため次回以降のメンテナンスはトップコートを数年サイクルで上塗りするだけで済むようになります。またトップコートには遮熱タイプもあり、夏場の猛暑からベランダ・バルコニーを守り省エネ効果も期待できます。

トップコート塗布(上塗り2回)

ベランダ防水工事

塗装面の状態を確認し、必要に応じてさらに表面研磨やケレン作業を実施します。塗装面に付着したワックス成分をなどの油膜を取り除くための拭き取り工程の後、プライマーの塗布を行います。プライマーは防水層とトップコートの定着を促進させるための接着剤として重要な役割を持っています。

防水工事(工法)の種類について

防水工事に用いられる工法には数種類あり、それぞれにコストや耐用年数の面でメリット・デメリットがあります。ベランダ・バルコニーの状況に応じて最適な工法をご提案します。

FRP防水工法

工期が短く済み、耐摩耗性と耐荷重にも優れた工法です。ガラス繊維を補強に使い、樹脂を塗ることで防水層を形成します。

ウレタン防水工法法

新築以外では主流となっている施工方法です。液体のウレタン樹脂を塗り重ねることで防水層を形成することから柔軟性があり、複雑な形状でもよく馴染みます。

FRP防水工法

FRP防水工法

FRPとは繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics)の略称で、繊維を混ぜ込んで補強したプラスチックのことです。強化用の繊維としてガラス繊維のシートが一般的に用いられます。FRPの特徴としてとても軽く、耐摩耗性と強度に優れていることから船体やバスタブの材料としても利用されています。

FRP防水工法は専用の樹脂塗料で塗装を行いながらガラス繊維のシートを重ねて塗り込み、防水層の形成と強化を行います。樹脂塗料には防水用ポリエステル、防食用ポリエステル、防食用ビニルエステルの3種があり用途に応じて使い分けられます。ベランダ・バルコニーの防水施工には主に防水用ポリエステルが用いられています。
FRP防水工法で樹脂塗料の強化に用いるガラス繊維は薄くて柔軟なシート状で、重ねて塗り込むことでベランダ・バルコニー全体に継ぎ目無く一体となった強固な防水層を形成することができます。

FRP防水工法は水が当たる可能性の高い場所にも適しており、ベランダ・バルコニーはもちろん、ビルの屋上や工場の床、屋上駐車場、プールや大型の水槽などでもよく用いられている防水工法です。ベランダ・バルコニーはその建築物から外に突き出した形状から、施工した後の防水層の重量も考慮する必要があります。FRP防水工法は施工後の重量が比較的軽く、木造建築やある程度の築年数が経過している場合など、強度に不安が残る建築物に適しています。また最近の新築住宅のベランダ・バルコニーは大半がFRP防水工法を用いて施工されています。

FRP防水工法のデメリットとして

FRP防水工法のデメリットとしては紫外線に弱い点があげられます。太陽光での劣化が避けられないことから、トップコートを2度重ね塗りすることでFRPの防水層を保護しています。トップコートも太陽光や風雨で劣化が進みますが、FPR防水層が露出する前に5年程度の間隔でトップコートを塗り替えることで防水層を長持ちさせることができます。防水層を維持するには定期的なメンテナンスが欠かせません。

ウレタン防水工法

ウレタン防水工法

ウレタン防水工法は粘性のある液状のウレタン樹脂を複数回塗布し、厚みのある防水層を作って行きます。ウレタン樹脂は液状なので、複雑な形状や平坦でない下地でもよく馴染み、継ぎ目のない防水層を形成することができます。また別の防水材があってもその上から重ね塗りできるというメリットもあります。ウレタン防水は施工が比較的簡単で防水工事としては比較的安価に済むことが多く、新築を除くと防水施工で主流となっている工法です。FRP防水工法と同様、上塗りしたトップコートを5年程度で塗り替えることで防水層を長く保つことが出来ます。

ベランダ・バルコニーの防水工事に用いるウレタン防水工法は、通気緩衝工法(脱気工法)と密着工法の2種類が挙げられます。株式会社アックでは施工現場の状況を判断し、最適な工法をご提案します。

通気緩衝工法

通気緩衝工法は主に下地がコンクリートで比較的大きなベランダやバルコニーに用いられる防水工法です。具体的には施工面積が20平方メートルを超える場合に検討されます。下地がコンクリートであったり、すでにヒビなどで水分を含んでいる場合にウレタン防水を施すと、下地に含まれる水分から蒸気が発生しせっかく施工した防水層が内部から剥離し膨れが発生してしまいます。この防水層の剥離と膨れを防ぐため、ウレタン層を塗装する前に通気緩衝シートと呼ばれる通気性能を持つシートと、脱気塔という蒸気を逃がす筒を設置します。専用接着剤によって通気緩衝シートを下地に貼り付け脱気塔を設置した後に、ウレタン樹脂を塗布して防水層を作成し乾燥後トップコートで仕上げます。

Step01

下地処理のため、高圧洗浄、ひび割れ補修、目地の撤去、さらに必要に応じて表面研磨やケレン作業も行います。

Step02

防水層の下地への定着を促すため、下地全体にプライマーを塗布します。

Step03

通気緩衝シートを設置します。専用の接着剤を用いて敷き詰めるように貼り付けて行きます。

Step04

通気緩衝シートを設置後、シートの重なり部分から水が漏れないよう専用のテープで処理します。

Step05

脱気塔を設置します。およそ20~100平方メートルに1個程度の間隔で設置します。

Step06

ベランダ・バルコニーの垂直部分にウレタン防水塗料を塗布します。さらにガラス繊維のクロスを貼り付けて上塗りし防水層を強化します。

Step07

平坦部にもウレタン防水塗料を塗布していきます。ウレタン塗装を流し込み、コテで広げるように均一に塗布していきます。

Step08

乾燥後、再度ウレタン防水塗装を流し込んでコテで均一に塗布します。ウレタン防水塗料を2度塗りすることでより均一な厚みの強固な防水層となります。

Step09

ウレタン防水塗料がしっかりと乾燥したらトップコートを塗布します。2度塗り後、乾燥すればウレタン防水工事は完了です。

密着工法

ウレタン防水の密着工法は、下地にプライマーを塗布した後、直接ウレタン防水塗料を塗り重ねて防水層を形成する工法です。その名の通り下地に防水層が密着することから密着工法と呼ばれています。また既存の防水施工の上から重ね塗りができることから、ベランダ・バルコニーのメンテナンスとして行われる防水施工としてはもっとも一般的なものになります。

密着工法は下地の処理を除くと、作業工程がウレタン防水塗料とトップコートの塗布および乾燥で済むので、FRP防水工法やウレタン防水の通気緩衝工法と比べ工期が短く済む点も魅力です。さらに密着工法は施工後の重量が軽いことから建築物への負荷が比較的少ない工法です。密着工法は継ぎ目の無い防水層を形成でき、定期的なトップコートの塗り替えを行うことで劣化を防ぎ寿命を伸ばすことができます。

Step01

高圧洗浄やひび割れの補修、目地の撤去など下地処理を行います。

Step02

ウレタン防水塗料の密着を促すプライマーを全面に塗布します。

Step03

ウレタン防水塗料をコテやヘラを用いて均一に塗布します。さらに補強のためガラス繊維のクロスを貼りつけて上塗りします。

Step04

乾燥したらもう一度上塗りとしてウレタン防水塗料と塗布します。

Step05

ウレタン防水塗料が乾燥し防水層が形成されたら、保護のためトップコートを上塗りして完成です。

ウレタン防水工法のデメリットとして

ウレタン防水工法はウレタン防水塗料を塗布することで防水層を形成する工法です。施工作業は単純ではあるものの、均一に塗布するには長年の経験とノウハウを要します。また密着工法では下地の状況によっては水分による防水層の剥離を招くことがあります。ベランダ・バルコニーの状況を確認し最適な工法を選択することが重要となります。